越智将人の庭
 

    版築その後    
  (2008年 11月 12日 [水曜日])  
    第1回「石の造景 庭空間の創造」展で
発表した「版築土塀」「版築土柱」
早 丸5年になろうとしています。
地層を切り取ったばかりの、初々しい我が子・・・
お天道様のおかげで、鍛え上げられ味のある青年に成長。
 
あくまでも、自然に逆らわず 土と水の力を借りて
生まれた版築土柱・・・版築土塀。
 
俗世間の騒音に何を思う。。。。。


この時「庭」誌156号で、個展の様子を紹介していただきました。
これが 新居浜「萩の茶屋」店舗改築と庭造りすべてを信頼され
任して下さるきっかけでした。
偶然「庭」誌を書店で見かけ、庭師越智将人を発掘して下さったのです。

愛媛の秘境 滑常渓谷の 一枚板の岩盤を 滑って流れ落ちる水。
その水は ゆっくり流れまた速くなり人里に 辿り着く。
木々は あくまでも優しく厳しく 
お日さまに逆らわぬよう 生きていただく。
石は 庭をささえる力であり、なにがあっても  
ドンと構えていなければいけない。
水 木々 おひさま「灯り」 土「土塀」
すべて受け止めていく覚悟の技量 度量を持つこと。 

そんな中 たくさんのスタッフが
協力をして下さったのです。
大工さん、左官屋さん、水道屋さん。地元の庭師の親方。
また、何といっても声を掛けると 即座に
「手伝う。手伝わせて。教えてください」
そう言って下さり 県外から泊まり込みしてくれた二人。

この二人には、感謝の気持ちでいっぱいです。
広島(庭譚) 橋本善次郎氏 
岡山(造園 武) 武村和彦氏

あの寒い中 40日ほど泊まり込みで版築土塀の
突き込みに 汗を流し 板をはがした時の
歓喜の声。
ものづくりを 一緒に感動しました。
大きな穴を掘り 木を植えいっしょに 喜びました。

新しい出会いでした。
その後も 度々お会いし また「北条の庭」でも 庭譚 橋本善次郎氏に 手伝っていただきました。

会うたび 私の拙い作庭話に じっと耳を傾け
質問し 
「こんな庭造りました」そう言って
庭の写真を 見せながら 我が石工房のゲストハウス(版築の壁)で
囲炉裏を囲みながら 楽しそうに飲んでいたのが
つい この間のようです。

このときのお二人が いよいよ
「庭」誌184号でデビューしました。
おめでとうございます。
歴史ある「庭」誌に掲載されることは
日本の 庭師の目標であり、素晴らしいことです。

武村氏の石のセンス、材質の扱い方活かし方
橋本氏の版築 よくぞここまで成長して下さりました。
「萩の茶屋」の 版築工程中のお二人の真剣な表情の写真を見ながら  
 庭師 越智将人としてこれからどう生きるか。
今以上に真剣に 真摯に物事を受け止めなければ
尊敬する方 信じてくれる方に失礼になります。

もうすぐ 私に石を教えて下さった恩人の一周期です。
お墓の下で「越智君よう しっかりせんかい」 
叱られそうです。 でも

「会長 大丈夫です。私には沢山の人生の先輩方がいます。」
「大事な家族と庭師の誇りがあります。」

                    以上です
 
    15年ぶりの再会    
  (2008年 11月 10日 [月曜日])  
    今日は、公共施設の剪定管理でした。
15年前、福祉施設の庭を 造らせていただきました。
その時以来の お風呂前の庭。
気になってはいたものの、なんたって老人専門の
入浴施設。。。
ありました・・・・・水鉢
自分だけに判るサイン入れてるもんね。
コンプレッサーを持っていなかったから
ひたすら 人力のみの仕事。
人に「馬鹿」と言われました。
今も相変わらず「馬鹿」ですが、もうちょっと
「馬鹿」でいようと思います。
世間の皆様 よろしくお願い致します。

 
 

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